2006年02月20日

宇宙戦艦ぴよぴよGAIA に至る道

※EntertainmentGenerationと同じ内容です。
■GAIAに至る道1『マスオと波平』編
GAIAとREGINAは同じ世界観を共有しながらも、脚本の性質や方向性はまるで異なる。最大の理由は、全く異なる追求を同じシリーズに閉じ込めたことによる。

オレの長年のテーマのひとつに「マスオと波平は何をしている人か」というのがある。

我が一族は大工や水道工事や電気工事など職人が多く、サラリーマンというタイプの人がいない。小中高の社会の授業にはサラリーマンが何をしているのかを含んでいなかった。ならばとそれっぽい大学へ行くのだが、経営系を選んだせいか、現場の様子はわからなかった。
諸事情でずるずる長居して中退する頃から、大企業がらみの仕事をよく受けるようになった。バイトだと思っていたら派遣社員だった。
目の前にあるのは簡単な仕事で、シンプルに分けられた業務を大人数で割り振っているのだとわかった。基礎となる勉強が経営ベースなので、戦略と戦術はこんなに違うものかと思い知る。
ひとまず「マスオと波平」の謎はとけた。

が、何も残らなかった。無駄な知識の行き先は、仕方がないので脚本や小説に盛り込むことにした。
石地保子:ワインレッド、プリンヘッド。ハンバーガー屋の店長兼開発。
ユウタ:ジャスティス。地球連邦政府建設省宇宙開発局安全保障課宇宙軍少佐。
など。設定は年々、誰が何屋さんなのかが重要な位置を占めてくる。むしろ、キャラの命題として「何屋さんとして死ぬのか」が気になるようになる。

GAIAキャラの基本コンセプトは「この人、何屋さんでしたっけ」である。

活躍気味のサラリーマンがいる場所。日本では品川〜新大阪間の新幹線に乗っているような人々。
…ならば、ビジネス便だな、と。

■GAIAに至る道2『狭い空間』

創舞塾で『12人のおかしい学生』という、怒れる男の学生版のような舞台に出た。これがシチュエーションものとの出会いである。基本的にではけがない。
それが衝撃だった。やがて三谷作品がシチュエーションものだとわかると注目をした。同時期、サードステージが第三舞台を休み、舞台裏ものをやっていた。これもシチュエーションもので、その力を知った。
『12人のおかしい学生』の成功により予算拡大し、『ドーンナイト』は高そうなステージで打てた。これで味をしめたことは今はじめて語ることだ。

研究成果は『第一楽屋』に結実する。プロデューサーの手違いで第二楽屋を追い出された脇役達が、憧れの第一楽屋に放り込まれる話だ。両楽屋ともセットが同じ!(余談だが松戸優作とざん☆てつけんが出てた)
これをウェンズスタジオでやった。あれはあれで広いのだが、金かかってない感満載だった。とにかく狙いは「こいつらにでかいステージやらせたい」と思わせることだ。この作戦は想像以上のチャンスを生んだ。伝説の舞台『JUSTICE』へと。

オレの見つけた法則「狭い空間でがんばると、お客さんが広い空間に連れて行ってくれる」

■GAIAに至る道3『淵源座』
20世紀の終わり頃。学費を稼ぐためコンサートイベント、カラオケ、ビデオレンタルのバイトを掛け持ちしていた。
すでに芝居はSouthernCrossと創舞塾をかけもちしていたが、学生を終えたあとの受け皿を考えねばならなかった時期だ。丁度、SouthernCrossでワインレッドがうまくいき、創舞塾ではジャスティスの準備に忙しかった。

ビデオレンタル屋の上司が一つ年下で、元はミュージカル女優のたまごだったことが判明する。家も近く、打ち合わせが容易だったため、古淵駅前劇団として組むことになった。
役者はビデオレンタル屋がらみとSouthernCrossがらみ、スタッフはコンサートイベントのバイト仲間から集めた。

旗揚げの演目は『VeNus』
のっけから第三回公演のいじり倒し。究極の夢オチマシーンのせいで町中がRPGのような世界になり、電源が切れないために、攻略するしかなくなるという。(劇中では語られないが、資本主義から恋愛主義の世界になってしまったと解釈している)

すべてのはじまりのはじまり、『淵源座』が誕生した。

■GAIAに至る道4『ミクシー演劇しようぜとSeconeSevenBells』

淵源座も第三回公演を済ませ、社会人になってみると、芝居からいつのまにか遠ざかっていた。やることといえばホームページの更新。

ホームページを容易しておいたおかげで、生存を知らせることに成功していた。

ドンちゃんと松戸が劇団を始めるというのだ。淵源座では狙わない都内へのアプローチ。姉妹劇団としてEntertainmentGenerationに加わってもらい、自分は制作兼役者で参加した。

同時期エコーにグローカル演劇部を作ったが、あまり同じ地域にいないため、集まるのはまだ先になりそうだ。

なんだかんだで2回も打つと、淵源座やらなきゃという気になってきた。ともかくEntertainmentGeneration充実のヒントと見聞を広めるためミクシー演劇しようぜに参加するようになる。

これまでにない速度で色んな人と出会い、気付く。人がいないなんてことはない。

何かが混ざった。淵源座、SeconeSevenBells、ミクシー演劇しようぜ。一度に何かしてみたいと。

■GAIAに至る道5『宇宙戦艦ぴよぴよ』

公演を打つ際、いつも矛盾がある。脚本を決めて打とうとすると役者はその通りには集まりにくい。役者が確定してから書くと間に合わない。
だいたいのところでは、公演があって役者があって脚本があるのだろう。

手元にあるのは、設定と企画とスケジュールと微々たる予算だった。

役者さんには脚本の締切を決めて、企画書を送った。スケジュールと企画を見てもらい、人数が決まった時点で書き始めるのだ。

なんとか人数が決まった。緊急で書くため、初めてあてがきをした。先にキャラクターシートを配り顔合わせで、どの程度読み違えるかを様子見た。反応をもとに約一ヶ月で書いたのが『宇宙戦艦ぴよぴよGAIA』である。

後続のバージョンはかなり手直しが入ったが、この第一稿からの内容はほとんど残されている。あらすじとは名ばかりで、外的要因のみの段取りがあり、キャラは勝手に物語になっていった。

たいがい物語の都合でキャラは無理をさせられるが、TUEは設定>キャラ>物語の優先順位があるので、役づくりに集中できるはずだ。

『宇宙戦艦ぴよぴよGAIA』はなるべく普通の人達が狭い空間でSFと向かい合うお話になった。そのバランスがうまいこといったと思う。

『宇宙戦艦ぴよぴよLUNA』『宇宙戦艦ぴよぴよPANDA』『宇宙戦艦ぴよぴよSOPHIA』はこの作品で実験したからくりが生きるはずだ。
posted by 谷頭榮之助理事長 at 17:57| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 淵源座 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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